広告やSNSからランディングページ(LP)にアクセスが集まっても、申込みや問い合わせにつながらない。そんなとき、デザインやボタンの色を変える前に、訪問者がどこまで進んでいるかを確認してみましょう。

LPの改善では、訪問者が判断するために必要な情報を伝えることと、行動の流れを正しく測ることが大切です。この記事では、GA4の指標の読み方から、ページの冒頭、CTA、入力フォームの見直し方までを整理します。

目次

1.LPの目的と、確認したい成果を決める

広告やマーケティングでいうLPは、商品購入、体験申込み、資料請求など、特定の行動を促すために設計されたページを指すことが多くあります。まずは、そのページで何を達成したいのかを明確にしましょう。

一方、GA4の「ランディング ページ」は、セッションで最初に表示されたページを指します。広告用の縦長ページに限らず、ブログ記事やトップページも対象になります。

例えば、体験授業のLPなら、主な成果を「体験授業の申込み完了」と決めます。その手前にある「申込ボタンのクリック」や「フォームへの到達」は、途中の行動として分けて確認してください。

主な目的を絞ることは、すべてのリンクを削除することとは異なります。料金、開催日、アクセス、運営者情報など、申込みを判断するために必要な情報には、迷わずたどり着けるようにしましょう。

2.GA4の直帰率は「1ページだけ見て帰った割合」ではない

GA4の直帰率は、エンゲージメントのなかったセッションの割合です。単に「1ページしか見なかった」「別のページへ移動しなかった」という理由だけで、直帰と判定されるわけではありません。

エンゲージメントのあるセッションは、次のいずれかの条件を満たすものです。時間の判定は初期設定の10秒を基準とし、ウェブでは設定を変更できます。分析する際は、自分の環境の設定も確認してください。

判定条件内容
時間エンゲージメント判定に設定された時間条件を満たす
重要な行動キーイベントが発生する
閲覧数ページビューまたはスクリーンビューが2回以上発生する

例えば、1ページ内で内容を読み、申込みまで完了した訪問を考えてみましょう。申込み完了がキーイベントとして正しく記録されていれば、他のページを見ていなくても、エンゲージメントのあるセッションになります。

直帰率は「100%-エンゲージメント率」で求められます。同じ集計条件でエンゲージメント率が65%なら、直帰率は35%です。ただし、この数値だけで、訪問者が満足したか、商品を欲しいと思ったかまでは分かりません。

また、GA4の「離脱数」は、そのページでセッションの最後のイベントが発生した回数です。直帰率とは別の指標であり、申込み後にサイトを離れる場合もあるため、離脱をすべて失敗と捉えないようにしましょう。

3.直帰率と合わせて、申込みまでの流れを見る

LPを評価するときは、直帰率だけでなく、訪問から申込み完了までを段階に分けます。途中の行動を分けて確認すると、どこを調べるべきかを考えやすくなります。

例えば、ボタンが押されていない場合と、フォームまで進んでいるのに完了していない場合では、確認する箇所が異なります。ただし、数値から原因を断定せず、実際の表示や操作も確かめてください。

確認する段階見直す内容の例
LPへの訪問広告や検索結果で期待された内容と合っているか
CTAのクリック何を申し込めるか、条件や次の操作が分かるか
フォームへの到達・入力正しく表示され、入力を始められるか
申込み完了入力エラーや送信不具合がないか
申込み後受付が完了したことや、その後の流れが伝わるか

GA4では、成果として重視するイベントを「キーイベント」に設定できます。申込みを評価する場合は、ボタンを押しただけで完了扱いになっていないか、正常に受付が完了した際に記録されるかを確認しましょう。

率を計算するときは、分母と分子をそろえることも重要です。GA4の「セッションのキーイベント率」は、キーイベントが発生したセッション数を、セッション総数で割った指標です。

例えば、あるLPから始まった500セッションのうち、同じセッション内で申込み完了が記録されたものが10なら、その申込み完了を対象としたセッションのキーイベント率は2%です。これは架空の例であり、業界の標準値ではありません。

4.ページの冒頭で、対象・内容・条件を伝える

ページを開いたときに見える領域を、ファーストビューと呼びます。ここでは、訪問者が「自分に関係する内容か」を判断できるよう、対象者と提供内容を分かりやすく示しましょう。

「誰もが3秒で判断する」といった固定の秒数を基準にする必要はありません。広告やSNSで伝えた内容と、LPに表示される内容がつながっているかを確認してください。

例えば、プログラミングの体験授業なら、「中高生向け」「初心者参加可」「何を作る体験か」などが判断材料になります。開催日、場所、料金といった条件も、探しやすい位置に置きましょう。

画像には、実際の活動や提供内容を理解する助けになるものを選びます。スマートフォンで見たときに文字が読めるか、画像や固定表示のボタンが説明を隠していないかも確認してください。

5.実績や料金は、条件と一緒に示す

実績、利用者の声、具体的な利用例は、サービスを検討する際の材料になります。ただし、数字や感想だけを大きく見せると、その対象や条件が分からなくなることがあります。

利用者数なら集計期間や人数の数え方、満足度なら回答者数や調査方法などを添えましょう。利用者の声も、一人の体験を、全員に同じ成果が出る保証として見せないことが大切です。

料金については、日割りの金額を示す場合でも、実際に支払う金額や契約期間が分かるようにします。「1日あたり」の小さな金額だけでは、申込みに必要な費用を判断できません。

「先着○名」「○日まで」といった案内は、実際の定員や期限に基づいて掲載してください。期限や残席数が変わった場合は表示も更新し、訪問者が現在の条件で判断できる状態を保ちましょう。

6.CTAとフォームで、次の操作を分かりやすくする

CTAは、申込みや購入など、次の行動を案内するボタンやリンクです。文言は「こちら」だけで済ませず、「体験授業の日程を見る」「資料をダウンロードする」など、押した後に何が起きるかを示しましょう。

ボタンの近くに補足説明を添える場合は、実際の手続きに合う内容にします。「無料」「カード登録不要」「すぐに解約できる」などは、対象範囲や条件を確認したうえで表示してください。

主なCTAを目立たせつつ、料金確認や事前相談など、検討段階に合った補助的な導線を設ける方法もあります。CTAを必ず1種類にするのではなく、主な行動と補助的な行動の違いが分かるように整理しましょう。

フォームでは、入力項目の名称、必須・任意、入力形式、エラーの内容を分かりやすく示します。W3Cのフォーム設計ガイドでも、ラベルや説明、入力ミスの修正を助ける通知、完了通知などが重視されています。

確認箇所チェックすること
入力項目申込み時点で必要な情報に絞れているか
項目名入力中も、何を記入する欄か分かるか
エラー表示どの項目をどう直すか分かるか
操作方法スマートフォンやキーボードで操作できるか
完了表示受付完了と、その後の流れが伝わるか

公開後も、実際に送信して、受付側に届くところまで確認してください。ボタンが反応していても、申込みの受付が正常に完了しているとは限りません。

7.改善前後は、条件と件数をそろえて比較する

改善を行う前に、何を変更し、どの指標で確かめるかを決めておきます。例えば「申込ボタンの文言を具体的にする」という変更なら、クリックだけでなく、申込み完了まで進んだかも確認しましょう。

比較では、流入元、端末、期間、キャンペーンの有無などに注意します。広告の配信先が変わっていれば、申込率の変化をページの修正だけによる効果とは言い切れません。

訪問数が少ない場合は、率だけでなく件数も併記してください。100セッションで申込み完了が3件から4件に増えれば、率は3%から4%になりますが、その1件の差だけで改善効果が確定したとは判断できません。

アクセス解析に加えて、第三者にページを見てもらい、料金や申込条件を説明できるか、迷わず操作できるかを確認する方法もあります。ヒートマップなどの記録も手掛かりになりますが、行動の理由まで直接分かるものではありません。

LPの改善では、指標の定義をそろえ、訪問者が必要な情報を理解し、手続きを完了できるかを確かめます。まずは主な成果の計測と、スマートフォンでの申込み動作から確認してみましょう。

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