予習・復習・宿題はいつやる?説明と解き直しを取り入れる勉強の進め方
授業中は分かったつもりでも、宿題になると手が止まる。毎日勉強しているのに、テストでは思い出せない。こうしたときは、勉強時間だけでなく、何を確認するために取り組んでいるかを見直してみましょう。
予習、復習、宿題には、それぞれ役割があります。この記事では、取り組むタイミングの考え方と、自分の理解を確かめる説明・解き直しの方法を紹介します。
目次
1.予習・復習・宿題の役割を整理する
予習は、これから学ぶ内容に触れ、授業で確認したい点を見つける機会です。復習では、すでに学んだ内容を思い出したり、問題を解いたりして、理解や記憶を確かめます。
宿題は、先生が授業の目的に合わせて出す課題です。復習のための問題演習だけでなく、次の授業の準備や調べ学習などが含まれることもあります。
| 学習活動 | 主な役割 | 取り組む例 |
|---|---|---|
| 予習 | 学ぶ内容や疑問点を把握する | 見出し、用語、例題を確認する |
| 授業 | 説明や対話を通じて理解を深める | 疑問点を確認し、例題に取り組む |
| 復習 | 思い出せるか、使えるかを確かめる | 要点を説明する、問題を解き直す |
| 宿題 | 課題の目的に沿って学習する | 演習、読解、調査、発表準備など |
すべての教科で、必ず同じ順番や時間配分にする必要はありません。宿題が復習を兼ねている場合もあるため、同じ作業を重ねるより、何ができるようになるための課題かを確認しましょう。
2.予習は、授業で確認したいことを見つける
予習では、最初からすべてを理解しようとせず、学習範囲の全体像をつかみます。教科書の見出しや例題を見て、知っていることと、まだ分からないことを分けてみてください。
例えば数学なら、例題の問題文を読み、使われている用語や条件を確認します。英語なら、本文の内容を大まかにつかみ、意味や使い方を確認したい表現に印を付けます。
取り組む時期は、授業前日の夜でも、数日前でも構いません。授業直前に短く見直す方法もありますが、その時間帯が誰にとっても最適というわけではありません。
また、授業で事前課題が指定されている場合は、その指示を優先してください。予習に時間がかかりすぎるときは、範囲を区切る、疑問点を書いたところで止めるなど、取り組み方を調整しましょう。
3.復習は、一度にまとめず、間隔を空けて確かめる
授業後の短い振り返りは、何を学び、どこが曖昧だったかを整理する機会になります。ただし、その日のうちに復習できなかったからといって、学習が無駄になるわけではありません。
長く覚えておきたい内容では、一度だけ見直して終わりにせず、日を変えて取り出す機会を設けましょう。復習では、ノートを眺めることに加えて、要点を思い出す、例題を解くといった活動を取り入れます。
Cepedaらの2008年の研究では、学習と復習の間隔が、その後の記憶成績に影響し、適した間隔は最終テストまでの期間によって変わりました。この結果からも、全員に共通する一つの復習日程を決めることはできません。
例えば、授業後に疑問点を整理し、翌日以降に基本問題を解き、さらに後日もう一度確認する予定を立てられます。これは計画例であり、正答状況や試験日を見ながら変更してください。
| 復習で分かったこと | 次の対応 |
|---|---|
| 要点を思い出せない | 範囲を小さくし、説明やヒントを確認する |
| 解説を見れば分かる | 解説を閉じて、もう一度取り組む |
| 自力で正解できる | 日を空けて再確認する |
| 条件が変わると解けない | 類題と比較し、解法を選ぶ理由を整理する |
4.宿題の順番は、目的と理解度で決める
宿題を始める前に、提出期限、分量、課題の目的を確認します。締切の直前にまとめて取り組むことを避け、質問や解き直しの時間も残しておきましょう。
授業内容がまだ曖昧なら、例題や用語を確認してから演習に進む方法があります。一方、どこまで理解しているかを調べたい場合は、まず問題を解き、止まった箇所を復習する方法もあります。
したがって、「必ず復習直後に宿題をする」と決める必要はありません。課題の指示に従いながら、自分の理解を確かめられる順番を選んでください。
宿題が多い場合は、ページ数や問題数を日ごとに分けます。自力では進められない問題が続くときは、どこまで考え、どこで止まったかを記録して、先生に相談しましょう。
5.説明する学習では、理由と条件を確かめる
学んだ内容を自分の言葉で説明すると、説明がつながらない部分や、根拠が曖昧な部分を見つける手がかりになります。話す相手がいない場合は、ノートに書いたり、自分に向けて声に出したりしても構いません。
ただし、「人に教えると90%定着する」といったラーニングピラミッドの数値を、一般的な学習効果として扱うことはできません。LalleyとMillerの2007年の検討では、その数値や学習方法の固定的な順位を支える信頼できる研究が確認できなかったと報告されています。
説明する活動は、決まった定着率を得るためではなく、自分の理解を確かめる方法として取り入れましょう。例えば、次の順番で進められます。
- 説明するテーマを一つ選ぶ。
- 資料を閉じ、要点や理由を説明する。
- 教科書や解説と照合する。
- 抜けや誤りを直し、関連する問題で確かめる。
数学なら答えだけでなく、「なぜこの式を立てるのか」「どの条件で使えるのか」を説明します。歴史なら、出来事の順序と背景を整理し、教科書にない因果関係を自分で付け足していないか確認してください。
言葉だけで説明しにくい場合は、図、式、具体例を使えます。流暢に話せることだけを目標にせず、内容が正しいか、必要な条件がそろっているかを確かめましょう。
6.間違えた問題は、原因に合わせて解き直す
答え合わせでは、正誤に加えて、どの段階でつまずいたかを確認します。すべてを「理解不足」や「ケアレスミス」で片づけると、次に変えるべき行動が曖昧になります。
例えば、計算方法を知っていても、符号を写し間違えたのか、途中式を省きすぎたのかで対応は異なります。実際の答案を見て、誤りが起きた箇所を特定してください。
| 間違いの原因 | 解き直しで行うこと |
|---|---|
| 用語や公式を忘れた | 意味と使う条件を確認する |
| 問題文を読み違えた | 条件と問われていることを整理する |
| 解法を選べなかった | 例題との共通点・相違点を比べる |
| 計算や転記で間違えた | 間違えた行を確認し、途中式の書き方を見直す |
| 時間が足りなかった | 時間を使った箇所を調べ、解く順序を検討する |
解説を読んだ後は、可能な範囲で解説を閉じ、自分で進められるか確認します。難しい場合は、最初の一手だけヒントを見るなど、必要な支援を使って構いません。
学んだ内容を思い出す練習については、RoedigerとKarpickeの研究で、文章の読み直しと比べ、後日のテストで記憶成績が高くなる結果が示されています。ただし、これは、どんな問題でも解説なしで繰り返せばよいという意味ではありません。
直後に正解できた問題も、後日もう一度確認しましょう。解答を覚えていただけなのか、手順や理由を理解して使えたのかを見直す機会になります。
7.忙しい日は、確認する範囲を小さくする
部活動や行事で時間が少ない日は、いつもと同じ量をこなそうとせず、提出期限と学習上の課題を見て優先順位を決めます。宿題の一部を進める、重要な例題を一問確認するなど、実行できる単位に区切りましょう。
短い時間なら、授業で学んだ用語の意味を答える、例題の最初の一手を説明する、質問したい点をメモするといった取り組みができます。後で確認が必要なものには印を付けておいてください。
予習と復習の時間も、固定した比率に合わせる必要はありません。新しい内容への準備が必要なのか、既習内容の解き直しが必要なのかを見て、今の自分に合う配分へ変えていきましょう。
次の勉強では、まず一つの問題や用語について、資料を見ずにどこまで答えられるかを確かめてみてください。その結果をもとに、読む、質問する、解き直すという次の行動を選びましょう。
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