Google AI Studioでアプリが動くようになったら、次はコードを保存し、ほかの人にも使ってもらえる形にしたいところです。

その際に整理したいのが、GitHubへの保存と、アプリの公開は別の操作だということです。

GitHubはコードや変更履歴を管理する場所です。一方、デプロイは、利用者がアクセスできる環境にアプリを配置する作業を指します。

この記事では、Google AI StudioのBuildモードで作成したWebアプリを対象に、GitHub連携から公開後の確認までを解説します。

※2026年9月27日時点の公式資料に基づく説明です。画面表示や利用できる機能は、アカウントや更新状況によって異なる場合があります。

目次

AI Studio・GitHub・Cloud Runの役割

まず、各サービスの役割を確認しましょう。

サービス主な役割
Google AI StudioAIへの指示を通じてアプリを作り、プレビューで動作を確認する
GitHubソースコードと変更履歴を保存し、共同開発に使う
Cloud Run公開したアプリを実行する

Google AI StudioのBuildモードには、GitHubとの同期と、Cloud Runへの公開機能があります。

最初の公開に、GitHub Actionsの設定は必須ではありません。 まず標準の公開機能で動作を確認し、更新作業の自動化が必要になった段階で、別途構成を検討できます。

手順1:公開する前に、アプリの動作を確認する

まず、AI Studioのプレビューで主要な操作を試します。

例えば、文章を要約するアプリなら、次のような確認ができます。

操作確認すること
短い文章を入力する要約結果が表示される
空欄のまま送信する入力を求める案内が出る
長い文章を入力する制限やエラーが分かりやすく表示される
処理中にボタンを押す意図せずリクエストが重複しない
API通信に失敗する処理中の表示が終わり、再試行できる

画面が表示されることと、アプリとして使えることは別です。正常な入力だけでなく、失敗した場合の動きも確認しておきましょう。

不具合をAIに修正してもらう際は、「何を入力したか」「どの操作をしたか」「どうなってほしかったか」を具体的に伝えると、修正内容を確認しやすくなります。

手順2:GitHubと連携し、コードを保存する

公式資料では、AI Studioの設定画面にあるGitHubタブから、アプリをリポジトリに接続する方法が案内されています。

基本的な流れは次のとおりです。

  1. Buildモードで対象のアプリを開く。
  2. Settingsを開き、GitHubタブへ進む。
  3. 画面の案内に従ってGitHubアカウントとの接続を進める。
  4. 新しいリポジトリを作成するか、既存のリポジトリを指定する。
  5. アプリの変更をGitHubへ送る。

連携後は、GitHub側でもコードと変更履歴が保存されていることを確認します。

また、リポジトリの公開範囲も確認してください。コードを一般公開する予定がなければ、非公開のリポジトリで管理する方法があります。

ただし、非公開であっても、APIキーやパスワードをコードに保存してよいわけではありません。

外部で編集したコードを取り込む場合

GitHub連携では、AI Studio側の変更を送る操作に加え、外部で変更したコードを取り込む操作もできます。

双方で同じ箇所を変更すると、競合が起こる場合があります。競合した際は差分を確認し、残す内容を選びます。

「AI Studioで修正した内容」と「GitHubに保存された内容」が一致しているかを、区切りごとに確認する習慣が役立ちます。

手順3:公開に必要な条件を確認する

AI Studioからの公開には、利用条件によって異なる選択肢があります。

公開方法主な条件
Starter Tier対象アカウント向け。最大2つのアプリを公開可能
通常のデプロイAI Studioと連携したGoogle Cloudプロジェクトと、課金の有効化が必要

Starter Tierは、すべてのアカウントが利用できるわけではありません。過去または現在のCloud課金アカウントの利用状況、Workspaceなどのアカウント種別による対象外条件があります。

公開画面に表示される選択肢と、公式の利用条件を確認して進めてください。

また、アプリの実行とGemini APIの利用では、費用の発生条件が異なります。公開できたことだけで、すべての利用が無料になるとは判断しないようにしましょう。

手順4:Publishからアプリを公開する

Buildモードでアプリを開き、右上のPublishから公開設定へ進みます。

Starter Tierの公式手順では、次の操作が案内されています。

  1. Publishを選ぶ。
  2. Get Startedを選ぶ。
  3. Publish Appで公開する。

通常のデプロイを利用する場合は、必要なGoogle Cloudプロジェクトや課金設定を整え、表示される案内に従います。

公開が完了すると、アプリへアクセスするためのURLが発行されます。対応する公開設定では、ai.studio配下のカスタムURLも指定できます。

GitHubへ保存しただけでは公開は完了しない

GitHubへの同期と、公開先への反映は別々に確認します。

自動デプロイを別途設定していなければ、GitHubに変更を送っただけで公開アプリが更新されるとは限りません。

修正後は、同期状況と公開状態を確認し、必要な再デプロイを行いましょう。

APIキーは、ブラウザに埋め込まない

Gemini APIを使うアプリでは、APIキーの管理が重要です。

現在のAI Studio Buildでは、Gemini APIキーをサーバー側のシークレットとして扱う仕組みが案内されています。公開時も、秘密情報をブラウザへ渡さない構成を維持します。

特に、次のような変更には注意してください。

  • APIキーをHTMLやブラウザ用JavaScriptに直接書く。
  • キーを含む設定ファイルをGitHubへ送る。
  • 動作確認のためにキーを画面やログへ出力する。
  • 外部環境へ移す際、サーバー側のAPI処理をブラウザ側へ移す。

環境変数を使っていても、その値がフロントエンドのコードへ埋め込まれる設定なら、秘密は守れません。

また、キーを隠すだけでなく、アプリの利用者確認やリクエスト回数の制限なども、用途に合わせて検討します。


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API認証と認証情報の管理について


手順5:公開URLで、もう一度動作確認する

公開後は、AI Studioのプレビューではなく、発行されたURLを開いて確認します。

最低限、次の項目を試しましょう。

  • 想定する利用者が、必要なログインを経てアクセスできるか。
  • 入力から結果表示まで、一連の操作が完了するか。
  • スマートフォンでも入力欄やボタンを使えるか。
  • エラー時に利用者が次の操作を判断できるか。
  • 公開した最新版の内容が表示されているか。

プレビューと公開環境では、設定やアクセス条件が異なる場合があります。公開URLでも確認して、初めて作業完了とします。

よくあるつまずきと確認先

状況最初に確認すること
GitHubに変更が見当たらない接続先のリポジトリと、変更を送る操作が完了しているか
外部で編集した内容がAI Studioに出ないGitHub側の変更を取り込んでいるか
公開操作を進められない利用できる公開方式、プロジェクト、権限、課金設定
画面は開くがAIが応答しないサーバーのログ、APIキー設定、利用上限、API側のエラー
修正したのに公開画面が変わらない再デプロイの完了、アクセスしているURL、ブラウザのキャッシュ

エラーが起きたら、表示されたメッセージを残し、どの段階で失敗しているかを分けて調べます。APIキーなどの秘密情報は、相談用の画面やログから取り除いてください。

アプリの保存・公開・更新を分けて管理する

Google AI Studioでアプリを公開する際は、次の3点をそれぞれ確認することが大切です。

  • 保存:GitHubに必要なコードと変更履歴が残っている。
  • 公開:利用者がアクセスするURLでアプリが動く。
  • 更新:修正した内容が公開環境にも反映されている。

まずは小さなアプリで、この一連の流れを確認しましょう。作成から公開までを自分で確認できるようになると、その後の機能追加や共同開発も進めやすくなります。

参考資料

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