勉強のやる気が出ないときは?始め方と続け方を見直す5つの工夫
勉強しようと思っているのに、なかなか机に向かえない。教材を開いても手が止まり、予定していた時間が過ぎてしまう。そんなとき、何を変えればよいのか分からなくなることがあります。
やる気が出ないと感じる場面でも、課題が難しい、最初にすることが曖昧、予定が詰まりすぎているなど、状況はさまざまです。この記事では、始めるまでの負担を小さくし、取り組んだ結果から方法を調整するための工夫を紹介します。
目次
1.「やる気がない」を、具体的な状況に分ける
最初に確認したいのは、どの場面で止まっているかです。教材を開く前なのか、問題文を読んだ後なのか、間違えた問題を見直すときなのかで、試す方法は変わります。ひとまとめにせず、そのとき起きていることを言葉にしてみましょう。
例えば、何をすればよいか決まっていないなら、最初の課題を選ぶところから始めます。問題が難しくて止まっているなら、取り組む時間を増やす前に、例題へ戻る、説明を聞くといった対応を考えます。
| 止まっている場面 | 試してみる工夫 |
|---|---|
| やることが多く、選べない | 今日最初に取り組む課題を一つ決める |
| 教材を準備するのが面倒 | 使う本とノートを先に出しておく |
| 問題を読んでも手が動かない | 分かる条件と、分からない言葉を書き出す |
| 間違いを見るのが負担 | まず一問だけ、止まった箇所を確認する |
| 疲れていて取り組みにくい | その日の量を減らすか、休んで予定を見直す |
この表は、原因を診断するものではありません。自分の状況に合いそうな工夫を選ぶための例です。一つ試して変化がなければ、別の要因がないかを確認してください。
2.最初の行動を、小さく具体的にする
「今日は数学を頑張る」では、何から始めるかが決まっていません。「問題集の指定ページを開き、例題の条件に線を引く」のように、最初の動作まで具体化してみましょう。勉強全体の目標とは別に、取りかかるための一歩を決めます。
このとき、小さく始めることと、学習を終えたと判断することは分けて考えます。本を開くことは開始のきっかけになりますが、それだけで内容を理解したことにはなりません。始められたら、問題を解く、説明を確認するなど、次の行動へつなげます。
| 学習内容 | 最初の行動の例 |
|---|---|
| 数学 | 例題を開き、分かっている条件を一つ書く |
| 英語 | 前回間違えた単語を一つ、答えを隠して確認する |
| 情報Ⅰ | プログラムの最初の代入で、変数に入る値を書く |
| 資格学習 | 前回止まった問題を開き、問われていることを読む |
「まず5分だけ取り組む」と時間を短く設定する方法もあります。ただし、5分が誰にでも最適な時間という意味ではありません。試した後に、取り組めそうなら続け、難しければ課題の量や内容を調整します。
3.「いつ始めるか」を、具体的なきっかけと結び付ける
始める内容が決まったら、実行する場面も決めます。「時間があったら勉強する」よりも、「夕食の片付けが終わったら、机で英単語を確認する」のように、気付きやすい出来事と行動を結び付けてみましょう。
このように、特定の状況と行動をあらかじめ組み合わせる考え方は、実行意図、またはIf-Thenプランニングと呼ばれます。研究では、実行する場面を具体化することが、課題の達成や行動の開始を助ける結果が報告されています。ただし、決めるだけで必ず習慣になるわけではありません。
実際に使うときは、起こるかどうか分からない出来事より、日常の中で確認しやすい場面を選びます。また、きっかけを細かく決めても、教材が手元になければ取り組めません。場所と道具も一緒に確認しておきましょう。
きっかけ:夕食の片付けが終わったら
場所:自分の机で
最初の行動:前回間違えた英単語を一つ確認する
使うもの:机に置いてある単語帳とノート
予定していた場面で始められない日もあります。その場合は、無理に同じルールを守り続けず、時間帯や行動の大きさを見直します。「毎回その時間は別の用事が入る」と分かったなら、それも調整に使える情報です。
4.失敗したときは、努力の量と方法を見直す
問題を間違えたとき、「自分には向いていない」と感じることがあります。そこで、できなかった内容をもう少し細かく見てみましょう。用語を覚えていなかったのか、条件を読み落としたのか、解き方を選べなかったのかで、次にすることは変わります。
成長マインドセットは、能力を固定されたものと考えず、学習や工夫によって伸ばせると捉える考え方です。研究で扱われる内容には、努力に加えて、別の方法を試すことや、必要に応じて助けを求めることも含まれています。
米国の高校生を対象とした2019年の研究では、短いオンラインの介入によって、学業成績が比較的低い生徒の成績改善などが確認されました。一方、効果には学校環境による違いもありました。「前向きに考えれば誰でも同じように成績が上がる」と受け取ることはできません。
日々の学習では、「まだできない」で終えず、次に変えることまで決めてみてください。例えば、「立式で止まったので、例題の数量関係を図にする」「同じ説明では分からなかったので、先生に途中式を見てもらう」といった行動につなげます。
5.続かなかった日は、再開する場所を残す
一日取り組めなかったときに、翌日の課題を倍にすると、再開の負担が大きくなることがあります。まずは残った内容を確認し、優先するものを選び直しましょう。連続して取り組んだ日数だけでなく、中断した後に戻れる形を作ることも考えます。
再開するときに迷いやすい場合は、学習を終える前に一行だけメモを残します。「次は問題4」だけでも手がかりになりますが、「問題4のグラフを描くところから」のように書くと、何をするかがより明確になります。
今日進んだところ:一次関数の基本問題を2問解いた。
止まったところ:3問目で、二つの数量の関係を式にできなかった。
次の最初の行動:3問目の条件を表に整理する。
休んだ分を必ず取り戻すと決める前に、今の予定に収まる量かを確認してください。取り組めない日が続く場合は、時間帯や教材の難しさ、抱えている課題の数なども見直します。自分だけでは整理しにくければ、先生や保護者などに、止まっている場面を具体的に伝えて相談できます。
工夫を試したら、始めやすさと学習の中身を確認する
新しい方法を取り入れるときは、まず一つに絞ると、何が変わったかを振り返りやすくなります。例えば「翌日の最初の問題に付箋を貼る」を試し、教材を選ぶ時間が減ったか、実際に取りかかれたかを記録します。
始められたことに加えて、その後に何を学べたかも確認しましょう。「机に向かえた」「一問解いた」「間違えた理由を説明できた」は、それぞれ異なる進み方です。自分がどこまで進んだかを残すと、次に必要な工夫を考えられます。
| 振り返る項目 | 記入例 |
|---|---|
| 試した工夫 | 前日に、最初に解く問題へ付箋を貼った |
| 始めるときの変化 | どの教材を使うか迷わずに済んだ |
| 学習した内容 | 例題を確認し、基本問題を一問解いた |
| 次に変えること | 解答確認の時間も予定に入れる |
学習量や一週間の予定を整理したい場合は、学習計画の立て方で具体例を紹介しています。取り組み始めた後の休憩や時間の区切り方は、集中力と休憩タイミングの考え方も参考にしてください。
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